これらの薬を長く服用すればするほど、リスクは高くなるようで、研究者は、これらの薬を2年以上服用している人は、糖尿病のスクリーニングのために定期的に血糖値チェックを受けるべきだと助言しています
PPIは酸逆流、消化性潰瘍、消化不良の治療に使用されています。 世界で最も多く使用されている薬剤のトップ10に含まれています。 長期間の使用は、骨折、慢性腎臓病、腸内感染症、胃がんのリスク上昇と関連しています。
2014年、2型糖尿病の世界有病率は8.5％であり、研究者はPPIの普及と糖尿病の高い普及率が関連しているかもしれないと考え、調べようとしました。
研究グループは、1976年に始まった米国の看護師健康調査（NHS）、1989年に始まったNHS II、1986年に始まった医療従事者追跡調査（HPFS）の25歳から75歳の204 689人（女性176,050人、男性28,639人）が提供した情報をもとに、PPIの使用と糖尿病の高い有病率に関連があるかどうかを調べました。
登録時およびその後2年ごとに、参加者は健康行動、病歴、新たに診断された疾患に関する情報を更新した。
NHS では2000年から，NHS II では2001年から，HPFS では2004年から，参加者は過去2年間に PPIを常用していたかどうかも尋ねられた：常用とは週に2回以上と定義された。 PPI常用者の診断の年間絶対リスクは7.44/1000であったのに対し、これらの薬を服用しない者では4.32/1000でした。
高血圧、高コレステロール、身体活動不足、他の薬の使用など、影響を及ぼす可能性のある因子を考慮した結果、PPI常用者はそうでない者に比べて2型糖尿病を発症する確率が24％高くなったことが明らかになりました。
そして、これらの薬の服用期間が長いほど、糖尿病発症のリスクは高くなりました。2年までの使用は5%のリスク上昇、2年以上の使用は26%のリスク上昇と関連していました。 さらに、PPI使用者の糖尿病リスクは、性別、年齢、糖尿病の家族歴、喫煙、アルコール摂取、食事、身体活動、高コレステロール、抗炎症薬の常用などの影響を受けないことが示された。 しかし、体重過多でない参加者や血圧が正常な参加者では高くなりました。
比較のために、研究者は、H2ブロッカー（胃酸分泌過剰抑制に用いられる別の種類の薬剤）の潜在的影響も調べました。 同様に、長期間の使用は高いリスクと関連し、中止してからの時間が長いと低いリスクと関連した。
これは観察研究であるため、原因を立証できないが、比較的長期間にわたって健康を追跡された多くの人々を含むと、研究者は述べている。
腸内細菌の種類と量の変化（マイクロバイオーム）が、PPIの使用と糖尿病発症リスクの増加との間に見られる関連性を説明するのに役立つかもしれないことを示す証拠が増えてきていると、研究者は付け加えています。
「幅広い使用法のため、PPI使用と関連する糖尿病の全体数はかなりの数になる可能性があります」と、彼らは警告しています。 「長期的なPPI治療を受けなければならない患者には、血糖値異常と2型糖尿病のスクリーニングを行うことが推奨される」と、彼らは示唆している
。