電気双極子

中心が一致していない等しく反対の電荷の対。 外部電界により負の電子雲の中心が原子核からわずかに離れた原子は、誘導電気双極子となる。 外部電界を取り除くと、その原子は双極性を失う。 水分子(H2O)は、2個の水素原子が片側に突き出し、酸素原子を頂点として105°の角度を形成しており、永久電気双極子を構成している。 この分子の酸素側は常にやや負、水素側はやや正である。 3516>

電界中では、双極子はトルクを受け、その軸が電界の方向と一致するように回転する傾向がある。 トルクの大きさは、双極子が電界に直角なときに最大となり、電界の強さだけでなく、2つの電荷の分離とその大きさにも依存する。 それぞれの電荷の大きさをq、負電荷の中心から正電荷の中心までの距離をdとすると、その積qdが電気双極子モーメントと定義される。 この大きさは、真空中で電気双極子が周囲の電場の単位値あたりに受ける最大トルクを表している。 電気双極子モーメントはベクトルであり、負電荷から正電荷に向かう線に沿う。 3516>

電気双極子モーメントは電荷×変位の次元を持つので、メートルキログラム秒系での単位はクーロンメートル、センチメートルグラム秒系ではエスセンチメートルとなる。

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